私のパンづくり
私パンづくりとのかかわり。時々書き留めています。
パンづくりとの出会い (1997.12.14)
平成9年7月、息子は3ヶ月。そろそろ私も自由な時間が持てるようになりました。その頃たまたま行ったお料理教室で「かんたんパンテキスト」という本に出会いました。とても気軽にパン作りに取り組めそうで、これなら私にもできそう、と早速パン作りに挑戦! 今までピザ数枚と、カチコチのバターロールしか焼いた事のなかった私は、予想以上の出来栄えに「何だ、パンなんて楽勝♪」とちょっと嬉しくなりました。
その後、他の本もいろいろ読みあさり、菓子パン、惣菜パン、食パンなどを焼いてみました。時には失敗もしましたが、食べるのが追いつかないくらい、毎日のように作っていました。しかし、やはり乳飲み子を抱えてのパン作りはなかなか大変。バンバンこねている時に「うぇ〜ん」、醗酵時間が過ぎているのに「うぇ〜ん」と、いつ泣き出されるかとヒヤヒヤものでした。時には、両手でこねながら片足でベビーラックを揺らしてたり..なんてこともありました。
だから、というわけではないのだけれど、生地づくりくらい機械まかせでもいいかな、(ついでに食パンも)と考え、ホームベーカリーを購入しました。はじめは、ボタン一つで食パンが焼けてしまうその手軽さで、材料を変えながら食パンコースばかり使っていました。最近では、時々思い出したように生地作りコースでのパンも作ります。ただ、このところ寒くなってきたせいで、醗酵がなかなか進まず、1日掛かりで焼いています。
そんなこんなで、どっぷりとパンづくりにはまってしまって早5ヶ月、市販のパンはほとんど買わなくなりました。(時々、リトルマーメイドでショーウィンドウのパンを眺めて参考にしてます。匂いにつられて入ってしまうこともありますが。)パンは毎日の主食となるものだから、やっぱり安心できる食品を口にしたいですね。妊娠〜子育てを経験すると特にそう思うのかもしれません。
今はレシピ本が私の先生だけれど、時間的にもうすこし余裕ができたら、ちゃんと教室で習いたいな、と思っています。きっと目から鱗なのだろうなぁ...。 今日もまたいい匂いがしてきました。パンの焼ける匂いが家中に満たされると、とても幸せな気分になります。
パンづくり丸2年半経って (1999.10.7)
ホームベーカリーでのパン作りも、年間を通して経験すると、その水分量や配合で、出来上がりが随分と違ってくることを勉強しました。夏場はバターもだれてきて、生地がべとべとになることもしばしば。機械ならば手につく心配もないけれど、出来上がりは、ベーカリーのフタまで釜伸びしてしまう始末。逆に、冬は膨らみもいまいちで、歯ごたえあるパンになってしまいます。水加減と水温はとても大事な要素ですね。
前回の「パン作りとの出会い」コラムに、「パン教室に行きたい」と書いたことも実現しました。今年の春から、まだ、半年しか習っていませんが、もう毎月毎月楽しみでなりません。お教室もいろいろあるようですが、私の通っているのは、独自の製法でなく、一般的なパンの作り方を教えてくれる教室です。残り半年、せっかく先生がいるのだから、いろんなこと教えてもらおうと思っています。
お教室のおかげか、最近は手ごねでパン作りをすることも多くなりました。ベーカリーに生地作りをお願いすると、一次発酵終了まで2時間もかかってしまうので、時間短縮のためと、それにパンパンとたたきつけて生地の感触を楽しむためです。コネ終了の合図である、薄っすらと膜のように延びる生地になった時は、なかなか達成感があります(本当はここからが肝心なんですけれどね)。
現在、2歳半の息子も、パンの形成にとても興味を示していて、一緒にコネコネしてくれます(かなり、形がゆがみますが)。出来上がったものも、喜んで食べてくれるので、ますます作り甲斐が出てきました。時々失敗しても、以前のようにショックはなくなりましたし、失敗しそうだと思ったら、ピザ生地にして(白焼きにして)、冷凍してしまうというテクニックも覚えました。
最近は、レシピ検索の旅にでています(ネット上で、です)。海外のブレッドマシンのサイトには、ホームベーカリー用のレシピが多数用意されています。一通り目を通して、レシピのアイデアだけを頂戴して焼いたりもしました。向こうのレシピそのままではまだ焼く勇気がでないというのが正直なところ・・・。
はじめての本 (2005.10.1記)
2003年。縁あって、ホームベーカリーの本を出させていただく機会に恵まれました。とてもありがたいことだと思っています。
最初の本は、私にとってはもちろん、編集の方にとってもはじめての本。そんなこんなで、手探り状態で作り上げた、苦労のあとが見える本になりました。
心の中では、「私なんかが本を出して良いものだろうか」という不安のなか、「ホームベーカリーのことならある程度分かってはいるけど」という、ちいさな心の支え、そんな葛藤がずっとありました。
はじめての経験なので、大きなことから細かいことまで、気になることも山積み。きりがないんです。それらを全面で受け止めてしまって、オーバーフローの状態でした。必要ないことは聞き流す、くらいの気持ちでいれば、良かったのでしょうね。
そんな右も左も分からない中で、メンタルな部分をケアしてくれたのは、夫でした。毎日のように相談に乗ってもらい、撮影のあった週末には、毎週、近所のスーパー銭湯に連れだって、リラックスした時間を持たせてもらってました。
またあるときは職場の同僚に話(あるいは愚痴?)を聞いてもらったりして、気持ちも穏やかすごせました。
そして、ひとつの山場・撮影では、キッチンのお手伝いをしてくださった、お友達(このサイトを通して知り合った方々です)、それと義妹。夫も時々調理担当(!)で、みんなに支えられてがんばれたなと思ってます。撮影は体力勝負です。一人では乗り越えられなかったでしょうね。きっと。感謝してもしきれません。
そうしてできあがった本。
宅配便で送られてきて、封を切り、はじめて手にしたときは、感動というよりむしろほっとした感じ。やっと肩の荷が下りた、仕事が終わった、って正直思いました。それくらい、私にとっては神経をすり減らす作業だったんです。趣味としてではなく仕事としてパンと向き合った、はじめての経験ですしね。
発売後しばらくすると、サイトをご存じ無かった方からも、感想などをいただき、本をつくった実感がじわじわとわいてきました。食材などご協力いただいた会社の方からも「使っていただきありがとうございます」と、ご連絡をいただいて、こちらのほうこそ「ありがとうございます」なんですと恐縮してしまいました。
それでも 最初の不安 「私なんかが本を出して良いものだろうか」という気持ちはまだぬぐえません。ある意味、趣味としてやってきていた「甘え」があったのかもしれないですね。そんなある日、別の出版社から、2作目の本のお話をいただきました。この時点で「甘え」を捨てなければいけないと痛感しました。気持ちの切り替わった瞬間です。
2作目のお話は、またのちほどコラムで。
パンづくりを学ぶ (2005.10.1記)
私は、海外生活も、海外留学経験も、残念ながらありません。パン教室にはいくつか通ったものの、基本的にはパンづくりは家ですることがほとんどです。
そんな私ですが、やっぱり、基本をしっかりと学ばなくてはいけないかなと考えるようになりました。でも、今の仕事も続けたい、子供の成長もしっかりみたい。現在の生活を変えない範囲で学ぶことができないか、そんな欲張りなことを考えました。そして出てきた選択肢のひとつが「通信教育」です。
そのころちょうど辻調グループの通信教育で、「製パン講座」がはじまったばかりというのを知り、速攻で問い合わせをしました。定員になっていたため、第2期の受講を申し込みました。10月開講で翌年の9月まで。1年間12回のビデオ教材とテキストが送られてきます。教科書は江崎先生の「プロのためのわかりやすい製パン技術」を使います。
課題提出には、筆記問題のほか、パンを作ったプロセスを、所定の工程表に詳細に記入し、できあがり写真も貼り付けます。筆記課題のときはマークシートでした。質問票も別途用意されていて、ビデオやテキストの疑問点を質問すると、丁寧な回答をいただけるんです。
ビデオ教材は、やはり「動画」ですからわかりやすいですよね。どんな巧みな言葉を使っても、本などの静止画では伝えきれない部分ってあります。生地の丸めかたをはじめ、様々な部分で動画のわかりやすさを痛感しました。
そして、もっともこの講座の良さを感じたのは、スクーリングです。直接先生からのご指導をいただけます。私は国立(東京)の講座しか受けていないのですが、運良く江崎先生、そして近藤先生からも教えていただけました。大阪でしたら、さらに手厚い先生方から学べるかもしれません。基本的にリテイルベーカリーを対象とした作り方なので、大型ミキサーにホイロ(発酵器)、オーブンを使えます。できあがりは見事にパン屋さん並みのパンです。
これまで3回スクーリングに参加しましたが、毎回感激して帰ってきます。先生の教え方に感動、先生方のチームワークに感動、設備のすばらしさに感動、パンのおいしさに感動、パンづくりへの志をそれぞれに持った友達に出会えて感動、得るものがほんとうにたくさんあります。
時間とお金の余裕があれば、もっと本格的に学ぶ道もあるかもしれません。でも、私にはこの講座だけでも十分な経験になったと思っています。